トラッド系のメンズブランドは、どの国の、どのブランドの服から選べばいい?
トラッド系のメンズブランドを、ボタンダウンのBROOKS BROTHERSやJ.PRESS、トレンチコートのBURBERRY、ワックスジャケットのBarbour、ボーダーのSAINT JAMES、日本にアイビーを広めたVAN、足元のAldenやREGALまでご紹介します。
トラッド系のブランドは、名前より先に「どの国のトラッドの服を、どのアイテムから着るか」を決めると、選ぶ候補が自然にしぼれます。
今回の記事は、以下のような方におすすめです。
・流行に左右されない、長く着られる服のブランドを探している方
・アメトラ(アイビー)とブリティッシュトラッド、フレンチトラッドの違いを知りたい方
・紺ブレ、ボタンダウン、トレンチ、ローファーなど、トラッドの定番をどこで買うか決めたい方
・マッキントッシュ系のブランドの違いを整理したい方
・1万円台から一生ものまで、予算に合うトラッドのそろえ方を知りたい方
この記事でわかること
・33ブランドの早見表と、迷ったときの3着、編集部のランキングTOP10
・アメトラ・ブリティッシュ・フレンチトラッドの見分け方と、トラッドの定番アイテム14の図鑑
・家計調査で見るメンズの服の支出と、気温で選ぶトラッドのアウター(グラフ)
・ハリスツイード、ギャバジン、ゴム引き、グッドイヤーウェルトなど、生地と製法の読み方
・英国王室御用達(ロイヤルワラント)の服と靴のブランド
・マッキントッシュ系の4ブランドの違いと、紺ブレのオーダー、1万円台からのそろえ方
Buona MAGAZINE 編集部

服に悩むメンズの悩みを解決するファッションメディアです。BuonaVitaの中の人やファッション専門のライターが執筆と監修を担当しています。
※ 本記事の価格や送料は変動します。最新の内容は各ブランドの公式サイトでご確認ください。
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【早見表】トラッド系メンズブランドおすすめ33選の一覧|国・始まり・代表の1点・価格

まずは33ブランドを1枚の表にしました。「代表の1点」は、この記事で各ブランドの基準にしたトラッドの定番の服や靴で、価格は2026年10月26日に見た表示です。
ブランドは、国とアイテムで5つのグループに分けました。アメリカントラッド(US)、ブリティッシュトラッド(UK)、フレンチ・イタリアの軽いトラッド(FR・IT)、日本のトラッド(JP)、足元を決める靴(SHOES)です。
| ブランド | 国 | 始まり | 代表の1点 | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| BROOKS BROTHERS | アメリカ | 1818年 | ノンアイロン ストレッチオックスフォード ドレスシャツ Regular Fit | 19,800円 |
| Ralph Lauren | アメリカ | 1967年 | ケーブルニット コットン セーター | 30,800円 |
| J.PRESS | アメリカ | 1902年 | アービング シャツ / B.D._25年モデル | 15,400円 |
| BURBERRY | イギリス | 1856年 | ミッドレングス ケンジントン ヘリテージ トレンチコート | 385,000円 |
| Aquascutum | イギリス | 1851年 | U.K KINGSWAY(KINGSWAY MADE IN U.K) | 297,000円 |
| MACKINTOSH | イギリス | 1823年 | DUNKELD ウール ステンカラーコート | 179,300円 |
| MACKINTOSH LONDON | イギリス名・日本企画 | 2015年 | 高密度ポリエステルブルソン | 99,000円 |
| MACKINTOSH PHILOSOPHY | イギリス名・日本企画 | 2007年 | ボンディング WELLINGTON「ウェリントン」(ステンカラーコート) | 88,000円 |
| Traditional Weatherwear | イギリス | 1974年 | WAVERLY(ウェーバリー)キルティングジャケット | 37,400円 |
| Barbour | イギリス | 1894年 | ワックス ジャケット オーバーサイズ フィット | 71,500円 |
| BARACUTA | イギリス | 1937年 | G9 クラシック ハリントンジャケット | 59,400円 |
| GLOVERALL | イギリス | 1951年 | MC5750-52 ダッフルコート モンティ | 94,050円 |
| JOHN SMEDLEY | イギリス | 1784年 | クルーネック長袖ニットプルオーバー・SCANLAN・30G MODERN FIT | 58,300円 |
| MARGARET HOWELL | イギリス | 1970年 | MACKINTOSH RAINTEC COTTON COAT(メンズ) | 165,000円 |
| Paul Smith | イギリス | 1970年 | ソリッド ウールストレッチ ジャケット ‘A Suit To Travel In’ | 71,500円 |
| Drake’s | イギリス | 1977年 | シルクプリント ペイズリー柄ネクタイ | 27,500円 |
| SAINT JAMES | フランス | 1850年 | OUESSANT / ウェッソン ボーダー | 17,600円 |
| agnès b. | フランス | 1976年 | メンズ オーガニックコットン モルトン 長袖 カーディガンプレッション “Nacre” | 36,300円 |
| EDIFICE | 日本 | — | Signature Sack ジャケット | 49,500円 |
| INCOTEX | イタリア | 1951年 | N35 ウーステッドフランネル スリムスラックス | 71,500円 |
| VAN | 日本 | 1948年 | 段返りブレザー <サージ> <秋冬> | 77,000円 |
| BEAMS PLUS | 日本 | 1999年 | B.D. Oxford | 11,000円 |
| Brilla per il gusto | 日本 | 2003年 | ITOスペシャル DORMEUIL ウール ネイビーブレザー | 154,000円 |
| TOMORROWLAND | 日本 | 1978年 | tricot スーパーファインメリノウール クルーネックニット S-WOOL | 24,200円 |
| SHIPS | 日本 | 1975年 | SHIPS: イージーアイロン オックスフォード ワイドカラー シャツ | 16,500円 |
| REGAL | 日本 | 1880年(米国) | REGAL Boots Mark プレーントウ 2504BM | 39,600円 |
| G.H.BASS | アメリカ | 1876年 | 11010H LARSON / BLACK(ペニーローファー) | 39,600円 |
| SANDERS | イギリス | 1873年 | 1128B MILITARY DERBY SHOE | 69,300円 |
| Tricker’s | イギリス | 1829年 | M5634 STOW / BLACK CALF(DAINITE SOLE) | 143,000円 |
| J.M. WESTON | フランス | 1891年 | Signature loafer #180 | 165,000円 |
| Church’s | イギリス | 1873年 | カーフスキン オックスフォード(Consul R 2.0) | 203,500円 |
| Alden | アメリカ | 1884年 | 990(クリッパーオックスフォード) | 236,500円 |
| JOHN LOBB | イギリス | 1866年 | LOPEZ BRISTLE HIDE(ローファー) | 283,800円 |
※ 価格は2026年10月26日に各ブランドの公式通販、または正規取扱店・販売店の通販で見た表示です(どこで見たかは各ブランドの章に書いています)。BURBERRY・Paul Smith・J.M. WESTON・Church’s・SANDERS・SHIPSは、ページに税込の明記がなく、表示価格のまま載せています。Aldenは価格の横に税込の表記がなく、カートの案内から税込と読めます。GLOVERALLは販売店の値引き後、MARGARET HOWELLはセール価格の表示です。EDIFICEは公式に始まりの年の表示がないため「—」にしました。ブランド名をタップすると紹介へ移動します。
代表の1点の価格は、BEAMS PLUSのボタンダウンシャツの11,000円から、BURBERRYのトレンチコートの385,000円まで、30倍以上の開きがあります。
ボタンダウンシャツは1〜2万円台、ニットは2〜5万円台、ジャケットは4〜15万円台、コートと英国の革靴は10万円を超えるものが目立ちます。高いのはブランドの名前よりも、アイテムの種類と作りの手間だと考えると、予算を配りやすくなります。
トラッドの装いに合うウールのコートは、チェスターコートのメンズおすすめブランド25選の記事で、Paul StuartやTAGLIATOREなどのチェスターもくらべています。
雨の日にも着られる英国の綿のコートは、ステンカラーコートのメンズおすすめブランド24選で、MACKINTOSHのゴム引きやAquascutumのバルマカーン、BURBERRYのカーコートを紹介しています。
紺のPコートなら、Pコート(ピーコート)のメンズおすすめブランド19選で、Brooks BrothersやBURBERRYのPコートもくらべています。
ベルトと肩の当て布の付いたトレンチコートは、トレンチコートのメンズおすすめブランド15選で、BURBERRYやAquascutumの英国製から4万円台のライナー付きまで紹介しています。
予算ごとの組み合わせは価格と予算の章でまとめました。急いでいる人は、次の「迷ったらこの3着」から見てみてください。
【迷ったらこの3着】ボタンダウン・紺のジャケット・ローファーから始める

トラッドを1から始めるなら、ボタンダウンシャツ、紺のジャケット、ローファーの3つがあれば、仕事にも休日にも着られる形ができます。この記事では、この3つをトラッドの基本の組み合わせと考えます。
この3つを、それぞれ1万円台・4万円台・3万円台で選びました。Suit Yaのセール価格なら、合わせて10万円以内(96,800円)でアメトラの全身がそろいます。
※ J.PRESSはオンワード・クローゼット、G.H.BASSはジー・エム・ティー(GMT)の通販、Suit Yaは公式サイトの2026年10月26日の表示です。Suit Yaの価格はセール中の税込価格で、定価は66,000円です(定価なら3着の合計は120,800円)。G.H.BASSのページには、通常価格とあわせて値引きの価格も出ていました。写真のうちSuit Yaは公式の商品画像、ほかはブランドのイメージです。
【ランキング】編集部が選ぶトラッド系メンズブランドTOP10

33ブランドから、トラッドを始める人に向く10ブランドを選びました。
基準は、
①日本の公式通販や店で買いやすいこと
②トラッドの定番のアイテムを今も作り続けていること
③代表の1点の価格が手の届く範囲から選べること
の3つです。順位は編集部の目安で、売上の順ではありません。記事内のリンクから購入されると、編集部に報酬が入ることがあります。
1位 BROOKS BROTHERS(ブルックス ブラザーズ)|公式が「ボタンダウンを生んだ」とする老舗を、全国の店で試着できる
公式の店舗一覧で68店。ドレスシャツは19,800円から。代表の1点はノンアイロン ストレッチオックスフォード ドレスシャツ Regular Fit(19,800円)です。くわしくはBROOKS BROTHERSの紹介で説明しています。
2位 J.PRESS(ジェイプレス)|百貨店で選べる、1万円台のアイビーのシャツ
オンワード樫山の通販で買え、送料も5,500円以上で無料。代表の1点はアービング シャツ / B.D._25年モデル(15,400円)です。くわしくはJ.PRESSの紹介で説明しています。
3位 Barbour(バブアー)|年1回のリワックスで長く着るアウター
ビデイルは71,500円から。今の国王の御用達。代表の1点はワックス ジャケット オーバーサイズ フィット(71,500円)です。くわしくはBarbourの紹介で説明しています。
4位 BEAMS PLUS(ビームス プラス)|日本製のボタンダウンが11,000円
「永年着られる飽きのこない本物の男服」がコンセプト。代表の1点はB.D. Oxford(11,000円)です。くわしくはBEAMS PLUSの紹介で説明しています。
5位 Ralph Lauren(ラルフ ローレン)|ジャケットを着ない日もトラッドに見える
コットンのケーブルニットが30,800円。代表の1点はケーブルニット コットン セーター(30,800円)です。くわしくはRalph Laurenの紹介で説明しています。
6位 JOHN SMEDLEY(ジョン スメドレー)|ジャケットの下にも着やすい薄いニット
30ゲージ・17色。今の国王と王妃の御用達。代表の1点はクルーネック長袖ニットプルオーバー | SCANLAN | 30G MODERN FIT(58,300円)です。くわしくはJOHN SMEDLEYの紹介で説明しています。
7位 REGAL(リーガル)|4万円以内のアイビーのプレーントゥ
1969年からの2504。日本製のグッドイヤー。代表の1点はREGAL Boots Mark プレーントウ 2504BM(39,600円)です。くわしくはREGALの紹介で説明しています。
8位 VAN(ヴァン)|日本にアイビーを広めたブランドの紺ブレ
丸VANの金ボタンの段返りブレザー。代表の1点は段返りブレザー <サージ> <秋冬>(77,000円)です。くわしくはVANの紹介で説明しています。
9位 MACKINTOSH(マッキントッシュ)|ゴム引きコートの本家
取扱店で英国製のコートが選べる。代表の1点はDUNKELD ウール ステンカラーコート(179,300円)です。くわしくはMACKINTOSHの紹介で説明しています。
10位 SAINT JAMES(セントジェームス)|紺ブレの下に着るボーダー
フランス製のウェッソンが17,600円。代表の1点はOUESSANT / ウェッソン ボーダー(17,600円)です。くわしくはSAINT JAMESの紹介で説明しています。
トラッドとは?アイビー・プレッピー・ブリティッシュトラッドとの違い

トラッドは、トラディショナル(伝統的な)を縮めた言葉です。デジタル大辞泉は「伝統的であるさま。また、そのもの。特に、流行にとらわれないデザインの服装。」と説明しています。
黒と形で見せるモード系のブランドとくらべたいなら、モード系メンズブランドおすすめ40選の記事もあわせてどうぞ。
革ジャンやブーツで見せるロック系のブランドとくらべたいなら、ロック系メンズブランドおすすめ30選の記事もあわせてどうぞ。
ブリタニカ国際大百科事典は、トラディショナル・スタイルを「伝統的装い。略してトラッド。」とし、代表をアメリカン・トラッドとしたうえで、イギリス貴族のスタイルをルーツとするブリティッシュ・トラッドもあると書いています。
| 呼び名 | もとになった装い | 代表的な服 | 出典の説明 |
|---|---|---|---|
| トラッド | 伝統的な装い全体 | ジャケット、シャツ、コート、革靴 | 流行にとらわれないデザインの服装(デジタル大辞泉) |
| アメトラ(アメリカン・トラディショナル) | アメリカの伝統的なスタイル | ナチュラルショルダーの背広、ボタンダウンシャツ、クルーネックのセーター | アメリカン・トラッド、アメトラとも(ブリタニカ) |
| アイビー(アイビールック) | アメリカ東部のアイビー・リーグの学生の服 | 3つボタンの背広、ボタンダウン | 在校生や卒業生が着始めた背広(世界大百科事典) |
| プレッピー | 米国の進学校の生徒の装い | 紺のブレザー、ポロシャツ | 紺のブレザーやポロシャツなどを無造作に着崩す(デジタル大辞泉) |
| ブリティッシュトラッド | イギリス貴族のスタイル | ツイード、トレンチ、ワックスジャケット | イギリス貴族のスタイルをルーツとする(ブリタニカ) |
| フレンチトラッド | フランスの上品な装い | ボーダー、カーディガン、ローファー | 辞書に決まった定義はなく、この記事ではフランスのブランドの軽いトラッドをこう呼ぶ |
※ 出典:コトバンク「トラッド」「トラディショナル・スタイル」「アメリカン・トラディショナル」「アイビールック」「プレッピールック」(デジタル大辞泉・ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典・改訂新版 世界大百科事典)。

いちばん広い言葉が「トラッド」で、アイビーとプレッピーはアメリカ側、ブリティッシュトラッドはイギリス側の呼び名です。
フランスの上品な装いについては、デジタル大辞泉が「B.C.B.G.」を「パリの上流階級的な、シックで趣味の良いファッションやライフスタイル」と説明しています。この記事では、これに近い意味でフレンチトラッドという言葉を使います。
【年表】トラッドの歴史と、日本にアイビーが広まるまで

この記事の33ブランドと、日本のアイビーの出来事を1本の年表にしました。英国のブランドが19世紀に生まれ、アメリカのアイビーを経て、1960年代の日本で広まった流れが見えます。
1960年代、銀座からアイビーが広がった
アイビールックは、アメリカ東部のアイビー・リーグの学生が着た服装です。コトバンクのマイペディアは、1951年に石津謙介が創業したVANが紹介し、1960年代に10代後半から20代の間で流行したと説明しています。
1964年の夏には、銀座のみゆき通りのまわりに若者が集まり「みゆき族」と呼ばれました。artscapeの解説によると、男性は正統派のアイビーを少し着崩したアイビー派と、ヨーロッパ調のコンチ派に分かれていました。
翌1965年には、アメリカの大学生の姿を撮った写真集『TAKE IVY』が日本で出ています。銀座の公式サイトに載ったコラムは、アイビーのファッションの最盛期を1966年ごろと振り返っています。
日本の男性誌とトラッド
1954年に、日本で最初の男性のファッション誌とされる『男の服飾読本』が婦人画報の増刊として出て、1963年に『MEN’S CLUB』に名前を変えました(FASHIONSNAP)。
VANの公式サイトは、1960年代に「アイビールック」「みゆき族」を生み、時と場所と場面で服を選ぶ「T.P.O」という考え方を広めたとしています。今のトラッドの「場面に合わせて着る」という考え方は、ここにつながっています。
【データ】数字で見るメンズの服|スーツは減り、ジャケットは横ばい、パンツは増えた

男性の服にかけるお金が増えているのか、減っているのかを、総務省の家計調査(二人以上の世帯)で見てみました。1世帯が1年に使ったお金の平均(名目)で、2018年に家計簿が改正された影響もふくみます。
男性の洋服への支出は、2000年の25,040円から2025年の16,590円まで、約34%減りました。2020年に13,346円まで落ちたあとは、5年続けて少しずつ戻っています。
シャツ・セーター類も、2000年の13,170円から2020年の6,681円まで減り、2025年は8,670円です。
スーツは36%減ったが、上着とズボンは減っていない
品目別に、2015年と2025年をくらべました。背広服(今の名前は男性用スーツ)は4,867円から3,104円に、約36%減っています。
一方で、男子用上着(ジャケット)は1,696円から1,698円と変わらず、男子用ズボンは3,863円から4,309円に増えました。上下そろいのスーツより、ジャケットとパンツを別々に組む着方なら、紺ブレとグレーのスラックスのトラッドが合います。
ワイシャツ以外の「他の男子用シャツ」も5,790円から6,229円に増えています。この品目にはポロシャツなどもふくまれますが、スーツの日が減っても、シャツへの支出は減っていないと読めます。
ジャケットとコートは11月、ニットは11〜12月に買われる
2025年の月別の支出では、男性用上着・ズボン・コートが11月に、セーターが11〜12月に大きくなっていました。トラッドのアウターやニットが店にそろうのも、秋から冬にかけてです。
アメトラ・ブリティッシュ・フレンチトラッドの見分け方

同じトラッドでも、生まれた国で、肩の作り、生地、靴が変わります。この記事の33ブランドの国の内訳から見ていきましょう。
この記事の33ブランドでは、イギリスが15ブランドでいちばん大きく、英国の名前で日本が手がける2ブランドを足すと17になります。コート・ニット・革靴の名門を選ぶと、自然とイギリスのブランドが集まりました。
| アメトラ(US) | ブリティッシュ(UK) | フレンチ(FR) | |
|---|---|---|---|
| 肩・形 | ナチュラルショルダー、段返りの3つボタン | 肩に芯の入った、体に沿う形 | 線の細い、軽い仕立て |
| 生地 | オックスフォード、コットン | ツイード、フランネル、ギャバジン、ワックスコットン | コットンのボーダー、モルトン |
| 代表の服 | 紺ブレ、ボタンダウン、チノ | トレンチ、ステンカラー、ワックスジャケット、ダッフル | ボーダー、スナップカーディガン |
| 足元 | ペニーローファー、プレーントゥ | カントリーブーツ、オックスフォード | ローファー(#180) |
| この記事のブランド | BROOKS BROTHERSなど | BURBERRY・Barbourなど | agnès b.・SAINT JAMESなど |
※ アメトラの肩と服はブリタニカ国際大百科事典の「アメリカン・トラディショナル」の説明、ほかは各ブランドの公式の説明と、編集部の見方です。
アメリカントラッドの見分け方


ブリタニカは、アメリカン・トラッドの例に、ナチュラルショルダーの柔らかな背広、ボタンダウンシャツ、クルーネックのセーターをあげています。肩に芯を強く入れない、肩の線が自然なジャケットが目印です。
VANの紺ブレのように、3つボタンの上のボタンを折り返して中の1つを留める「段返り」もアメトラの特徴です。足元はペニーローファーやプレーントゥを合わせます。
ブリティッシュトラッドの見分け方


ツイードやフランネルの厚い生地、雨や霧と向き合ってきた英国で生まれたトレンチコートやゴム引きコート、ワックスジャケットが中心です。
BURBERRYのギャバジン、MACKINTOSHのゴム引き、Barbourのワックスコットンのように、天気と向き合う生地の工夫がそのままブランドの顔になっています。足元は、Tricker’sのカントリーブーツやChurch’sのオックスフォードが定番です。
フレンチトラッドの見分け方


SAINT JAMESのボーダーや、agnès b.のスナップのカーディガンのように、コットンの軽い服を紺や白で合わせるのが、フランスらしいトラッドです。
ジャケットを着るときも、EDIFICEのように芯を省いたアンコンの仕立てが向きます。かっちりした服が苦手な人は、フレンチから始めると続けやすいです。
【図鑑】トラッドの定番アイテム14と、強いブランド

トラッドで使うアイテムは、14ほどにしぼれます。この記事のブランドの代表の1点から、14のアイテムと、そのアイテムが得意なブランドを図鑑にしました。
最初にそろえるなら、紺ブレ・ボタンダウン・グレーのスラックス・ローファーの4つです。ここにニットとコートを足すと、秋から春までトラッドで過ごせます。
ボタンダウンに合うスラックスはスラックスのおすすめブランド、ハイゲージのニットはメンズニットのおすすめブランド、ローファーはメンズローファーのおすすめブランドの記事で、ほかのブランドもくらべています。
トラッドの生地と製法の読み方|ハリスツイードからグッドイヤーウェルトまで

トラッドの服や靴は、商品名や説明に生地と製法の名前がよく出てきます。意味が分かると、価格の理由と手入れの方法が見えてきます。
ハリスツイードのオーブのマークを探す

ハリスツイードは、1993年に英国で「Harris Tweed Act」が成立し、ハリスツイード協会(Harris Tweed Authority)ができました。協会は生地を最初から最後まで検査し、合格したものだけにオーブ(宝珠)のマークを付けています。
ハリスツイード協会の年表では、オーブのマークは1909年に出願し、1910年に認められました。WIPO(世界知的所有権機関)の記事は、英国でもっとも古い証明商標とし、1966年の約700万メートルが生産のピークだったと紹介しています。
BROOKS BROTHERSの段返り3つボタンのサックジャケット(132,000円)のように、ハリスツイードを使ったジャケットは、生地の名前が商品名に入っていることが目印です。
グッドイヤーウェルトは「底を替えられる」作り
英国の靴の作り手のCrockett & Jonesは、底を留める最後の縫い目を切れば、アッパーを傷めずに底を替えられると説明しています。製法のミシンの特許は、1871年にアメリカのチャールズ・グッドイヤー・ジュニアが取りました。
この記事では、REGALの2504、J.M. WESTONの#180、Church’sのConsul、SANDERSのミリタリーダービーが、公式にグッドイヤー製法と書いています。修理しながら履くつもりなら、商品の説明で製法を確かめてから選びましょう。
【英国王室御用達】ロイヤルワラントを受けた服と靴のブランド

ロイヤルワラントは、英国王室に品物を納める商人として任命する文書です。持っている会社は、王室の紋章と「By Appointment to(御用達)」の文言を使えます(Royal Warrant Holders Association)。
ワラントはふつう最長5年で、期限の前に見直されます。授けた人が亡くなったり代わったりするとワラントは失われますが、会社に大きな変化がなければ、紋章はふつう最長2年まで使い続けられます。国王が代わるときには、王室が見直しをします。
チャールズ3世国王とカミラ王妃は、2024年5月に新しい治世で最初のワラントを授け、見直しのうえ145社が国王のワラントを受けました。
BURBERRYは、1919年にジョージ5世からテーラー(Tailor)として最初のワラントを受け、2024年にチャールズ3世国王から「Outfitter」として受けたと、自社の沿革で紹介しています。
Barbourは、1974年にエディンバラ公から最初のワラントを受け、1982年にエリザベス女王、1987年にプリンス・オブ・ウェールズから受けたと公式に書いています。Barbourの商品は、作った時期によってワラントのマークがあるものとないものがあり、選べないと案内されています。
トラッド系ブランドの選び方|5つのポイント

33ブランドからしぼるときに、上から順に決めるとよい5つをまとめました。
① 国を決める
アメトラは肩が自然で、シャツとニットでも形になるので、カジュアルにも着やすいトラッドです。ブリティッシュは厚い生地とコートや靴の名門がそろい、きちんと見えます(編集部の見方)。
フレンチは、ボーダーとカーディガンで軽く着られるのが強みです。仕事着ならアメトラかブリティッシュ、休日の服ならフレンチ、と分けて考えるのも手です。
② 最初のアイテムを決める
最初の1点は、手持ちの服に合わせやすいボタンダウンシャツか、全身を引き締めるローファーがおすすめです。紺ブレは3点目くらいに入れると、合わせる服がそろっていて出番が増えます。
③ 1点の予算を決める
この記事の代表の1点は、シャツが11,000〜19,800円、ジャケットが41,800円(オーダー)〜154,000円、コートが37,400〜385,000円、靴が39,600〜283,800円でした。価格の比較の章で、33ブランドを1本のグラフにしています。
④ 試着できる場所を確かめる
BROOKS BROTHERSは公式の店舗一覧で68店、TOMORROWLANDは71店(全社127店)、VANは24店あります。一方、Drake’sやBARACUTAのように日本に公式の店がないブランドは、正規取扱店や販売店で選ぶことになります。
ジャケットは肩が合っているかがいちばん大切です。袖丈や着丈は直せても、肩は直しにくいので、肩幅は店で確かめましょう。
⑤ 手入れの手間を決める
Barbourのワックスジャケットは年1回の塗り直し、JOHN SMEDLEYのニットは手洗いか専門店でのドライクリーニング、革靴はブラッシングと磨きが必要です。手入れの早見表は、このあとの手入れの章にまとめました。
【US】アメリカントラッド(アメトラ・アイビー)のおすすめブランド3選

ボタンダウンシャツ、段返りの紺ブレ、チノパン、ローファーで作る、肩の力の抜けたトラッドです。日本では1960年代のアイビーから広まり、今もトラッドの基本になっています。
ここでは、ニューヨークのBROOKS BROTHERS、ポロのRalph Lauren、ニューヘブンのJ.PRESSの3つを紹介します。アメリカの靴のAldenとG.H.BASSは、足元の章で紹介しています。
1. BROOKS BROTHERS(ブルックス ブラザーズ)|1818年創業。公式が「1900年にボタンダウンの襟を売り出した」とするアメトラの老舗
ブルックス ブラザーズは、1818年にヘンリー・サンズ・ブルックスがニューヨークで始めた、アメリカの老舗の服のブランドです。公式は「マンハッタンの端」に店を開いたと紹介しています。
米国の公式サイトは、1900年にボタンダウンの襟を売り出し、ファッションの歴史を変えたと紹介しています。着想のもとは、創業者の孫のジョン・ブルックスが1896年に英国で見たポロの試合でした。
日本では、1979年設立の株式会社ブルックス ブラザーズ ジャパンが販売しています。公式の店舗一覧に載っている店を数えると68店あり、地方でも試着しやすいブランドです。
代表の1点は、ノンアイロン ストレッチオックスフォード ドレスシャツ(19,800円)です。日本の公式通販では、ボタンダウンの襟を「ポロカラー」と書いているので、商品を探すときの目印にしてください。
ジャケットは、ハリスツイードを使った段返り3つボタンのサックジャケット(132,000円)のように、アメリカのトラッドの形を今も作り続けています。ブレザー・ジャケットの一覧は47,300円からで、220,000円の品もありました。
◎ BROOKS BROTHERSが合う人
・ボタンダウンシャツから、アメトラの基本をそろえたい人
・近くの店で試着してから買いたい人
・シャツを洗濯機で洗って手軽に着たい人
※ BROOKS BROTHERSの公式サイトほか(公式サイトの「Our Story」・会社概要・店舗一覧、米国公式「125 Shirts」)の2026年10月26日の表示。
2. Ralph Lauren(ラルフ ローレン)|ポロシャツとケーブルニットで、トラッドを気負わず着る
ラルフ ローレンは、1967年にネクタイのライン「Polo」から始まったブランドです。公式の年表は、エンパイアステートビルの引き出しひとつから仕事を始めたと紹介しています。
1971年にビバリーヒルズに初めての路面店を開き、同じ年、レディースのシャツの袖口にポロ選手のロゴが初めて付きました。1972年には上質な素材のポロシャツを売り出しています。
日本では1976年に最初の店が開き、2026年に上陸50周年を迎えています。2006年には、日本で初めての旗艦店「ラルフ ローレン 表参道」を開きました。
トラッドとして着るなら、代表の1点のケーブルニット コットン セーター(30,800円)が使いやすいです。公式は、Poloを代表するデザインを2つ組み合わせたセーターと説明しています。
オックスフォードシャツは、ポロベアの刺しゅう入りで30,800円でした。カシミヤのケーブルニットは9万円台なので、まずはコットンのニットから選ぶと予算をおさえられます。
◎ Ralph Laurenが合う人
・ジャケットを着ない日もトラッドに見せたい人
・ニットとシャツの重ね着が好きな人
・ロゴの小さい定番を長く着たい人
※ Ralph Laurenの公式サイトほか(公式サイトの年表・「日本上陸50周年」のページ・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
3. J.PRESS(ジェイプレス)|1902年ニューヘブン生まれ。オンワード樫山が日本で手がけるアイビー
J.PRESSは、1902年にアメリカのニューヘブンで、ジャコビー・プレスが始めたブランドです。公式は、歴史に裏打ちされたトラディッショナルとクラフトマンシップが原点だと書いています。
日本では株式会社オンワード樫山が手がけていて、公式通販のオンワード・クローゼットで買えます。公式サイトの店舗一覧には、百貨店の売り場が並んでいます。
代表の1点は、ボタンダウンの「アービング シャツ」(15,400円)です。白・ピンク・サックスブルーの3色で、サイズはS〜XLでした。
公式は、服を「変化するもの」ではなく「完成させるもの」としてとらえる、と説明しています。
オンワード・クローゼットの送料は660円で、5,500円以上なら無料です。通販で買った商品は店舗で交換・返品できないので、サイズは店で確かめてから注文すると安心です。
◎ J.PRESSが合う人
・日本の百貨店で、アイビーの服を試着して選びたい人
・ボタンダウンシャツを1万円台で選びたい人
・通勤にもアメトラを取り入れたい人
※ J.PRESSの公式サイトほか(公式サイト、オンワード・クローゼットの商品ページ・特定商取引法の表記)の2026年10月26日の表示。
アメトラにデニムやスウェットを合わせるアメカジ寄りの着方は、アメカジブランドのおすすめの記事で紹介しています。
【UK】ブリティッシュトラッドのおすすめブランド13選|トレンチ・ゴム引き・ワックス・ニット

英国のトラッドは、雨と寒さに向き合ってきたコートと、羊毛のニット、ツイードの国の服です。UKのグループは13ブランドで、5つのグループの中でいちばんの数になりました(靴のグループにも英国のブランドが4つあります)。
トレンチコート(BURBERRY・Aquascutum)、マッキントッシュ系の4ブランド、アウター(Barbour・BARACUTA・GLOVERALL)、ニットと日常着(JOHN SMEDLEY・MARGARET HOWELL)、仕事の服と小物(Paul Smith・Drake’s)の順に紹介します。
4. BURBERRY(バーバリー)|ギャバジンを生んだトレンチコートの名門
バーバリーは、1856年にトーマス・バーバリーが21歳でイングランドのベーシングストークに開いた店から始まりました。
1879年に、軽くて通気性があり、雨風に強い生地「ギャバジン」を考え出し、1888年に特許を取っています。1912年に特許を取ったタイロッケンコートが、トレンチコートの前身です。
代表の1点は、ミッドレングス ケンジントン ヘリテージ トレンチコート(385,000円)です。イギリスのヨークシャーの自社工場で、撥水性のあるコットンギャバジンから作っています。
トレンチの一覧に出ていた価格は、266,200〜453,200円でした。ショート丈・ミッドレングス・ロング丈が同じ価格のものもあるので、身長に合う丈を選べます。
英国王室の御用達のしるし(ロイヤルワラント)は、2024年にチャールズ3世国王から「Outfitter(衣料品の納入業者)」として受けています。
◎ BURBERRYが合う人
・10年先も着るトレンチコートを1着だけ持ちたい人
・スーツにもニットにも合わせるコートを探している人
・英国の名門の服を正規店で買いたい人
※ BURBERRYの公式サイトほか(バーバリー社の沿革(英国)、日本公式サイトの商品ページ、Royal Warrant Holders Association)の2026年10月26日の表示。
5. Aquascutum(アクアスキュータム)|1851年創業、ラテン語で「水の盾」。2026年に175周年
アクアスキュータムは、1851年に仕立て職人のジョン・エマリーがロンドンで開いた紳士服の店から始まりました。名前はラテン語で「水の盾」を意味します。
店を開いた2年後に、防水加工をしたウールの生地で特許を取りました。1895年には、ロンドンのリージェント・ストリート100番地に旗艦店を出しています。
代表の1点は、1930年に発表されたトレンチコートのKINGSWAYを英国で作ったモデル(297,000円)です。生地はオリジナルのギャバジン「AQUA5」です。
日本ではレナウン株式会社が手がけ、2026年に175周年を迎えました。公式通販には、メンズのレザーのカーコート(440,000円)まで並んでいます。
◎ Aquascutumが合う人
・英国製のトレンチコートを選びたい人
・バーバリー以外の英国の老舗コートを見たい人
・百貨店で試着してコートを決めたい人
※ Aquascutumの公式サイトほか(日本公式サイトのABOUT US・トレンチコートのページ・商品ページ・特定商取引法の表記)の2026年10月26日の表示。
6. MACKINTOSH(マッキントッシュ)|ゴム引きコートの本家。継ぎ目のテープは今も手で貼る(公式)
マッキントッシュは、ゴム引きのコートで知られる英国の本家のブランドです。英国の公式サイトは、1823年にチャールズ・マッキントッシュが世界で最初の防水生地を作ったことを、歴史の始まりとしています。
公式は、看板のゴム引きコートを今も熟練の職人が作っていると説明しています。制作工程の紹介では、継ぎ目をゴムの溶液で貼り合わせ、防水のテープを手で貼っています。
日本では、取扱店のTOMORROWLANDの公式通販でも買えます。代表の1点にしたDUNKELD ウール ステンカラーコート(179,300円)は英国製で、表地はウール100%です。ゴム引きのモデルではありません。
TOMORROWLANDのマッキントッシュの一覧では、コートは99,000円の別注品から、ベルト付きのBOWLANDの264,000円までありました。
報道によると、マッキントッシュは八木通商が持つブランドで、マッキントッシュジャパンの社長が英国本社の共同CEOも務めています。名前の似たブランドとの違いは、このあとの「マッキントッシュ系の4ブランドの違い」で整理しました。
◎ MACKINTOSHが合う人
・本家のゴム引きコートを探している人
・英国製のステンカラーコートを長く着たい人
・名前の似たブランドと取り違えたくない人
※ MACKINTOSHの公式サイトほか(英国公式サイト・「Making a Mackintosh」、TOMORROWLAND公式通販の商品ページ、FASHIONSNAP(2026年3月18日・6月18日))の2026年10月26日の表示。
7. MACKINTOSH LONDON(マッキントッシュ ロンドン)|三陽商会が日本市場のために作る、百貨店のブリティッシュトラッド
マッキントッシュ ロンドンは、三陽商会が英国のマッキントッシュ社とライセンス契約を結び、2015-16年秋冬から日本で展開しているブランドです。
三陽商会の公式通販は、英国を代表するアウターのブランド「マッキントッシュ」から生まれ、英国のトラッドをもとにした、アウターに限らない総合のコレクションだと説明しています。
代表の1点は、ブランドを象徴するモデルと紹介されているBERWICK(バーウィック)のブルゾン(99,000円)です。
三越伊勢丹オンラインでは、レジメンタルのネクタイが17,600円で並んでいました。スーツやジャケットの小物から、英国調をそろえられます。
WWDJAPANは、日本市場のために開発された新しいブランドと紹介しています。英国の本家のゴム引きコートとは別のブランドなので、買うときは名前を最後まで確かめ、サイズは店で試着して選びましょう。
◎ MACKINTOSH LONDONが合う人
・百貨店で試着して英国調の服を選びたい人
・通勤用のコートとスーツを同じブランドでそろえたい人
・レジメンタルタイなどの小物から始めたい人
※ MACKINTOSH LONDONの公式サイトほか(三陽商会公式通販のABOUT、WWDJAPAN(2014年3月4日)、三越伊勢丹オンラインの商品ページ)の2026年10月26日の表示。
8. MACKINTOSH PHILOSOPHY(マッキントッシュ フィロソフィー)|三陽商会が手がける、マッキントッシュのセカンドライン
マッキントッシュ フィロソフィーは、三陽商会が2007年秋冬からメンズを始めたブランドです。繊研新聞は、英国マッキントッシュのセカンドラインと紹介しています。
代表の1点は、日本製のステンカラーコート「ウェリントン」(88,000円)です。表と裏の生地をフィルムで貼り合わせたボンディングで、ゴム引きとは書かれていません。
三陽商会の公式通販のほか、ZOZOTOWNのショップでも買えます。一覧の価格はセールで大きく動くので、定価と見くらべてから選びましょう。
マッキントッシュ ロンドンより価格をおさえた日本企画なので、初めての英国調のコートに向きます。
◎ MACKINTOSH PHILOSOPHYが合う人
・10万円以内で英国調のステンカラーコートを選びたい人
・雨の日の通勤で着るコートを探している人
・20〜30代で初めてトラッドなアウターを買う人
※ MACKINTOSH PHILOSOPHYの公式サイトほか(繊研新聞のブランド紹介、WWDJAPAN(2014年3月4日)、ZOZOTOWNの商品ページ)の2026年10月26日の表示。
9. Traditional Weatherwear(トラディショナル ウェザーウェア)|マッキントッシュ社のカジュアル線。キルティングが3万円台から
トラディショナル ウェザーウェアは、英国マッキントッシュ社のブランドで、1974年にゴム引きコートから始まったと公式は書いています。
代表の1点は、キルティングジャケットのWAVERLY(37,400円)です。公式は、ファミリーブランドのマッキントッシュから伝わるベストセラーと紹介していて、コーデュロイの襟とチンタブが付いています。
メンズの一覧の1ページ目は25,300〜82,500円で、マッキントッシュ系のブランドの中では手に取りやすい価格です。
店は公式の一覧で13店あります。通販の返品・交換は、不良品か誤配送のときだけ(到着から7日以内)なので、サイズは店か採寸表で確かめてから買いましょう。
◎ Traditional Weatherwearが合う人
・キルティングジャケットで英国のカントリー調を楽しみたい人
・3万円台から英国調のアウターを選びたい人
・ジャケットの上にもはおれる軽いアウターがほしい人
※ Traditional Weatherwearの公式サイトほか(公式サイトのABOUT・店舗一覧・特定商取引法の表記・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
10. Barbour(バブアー)|1894年創業。ワックスのジャケットを手入れしながら長く着る
バブアーは、1894年にジョン・バブアーが英国のサウスシールズのマーケットプレイスで始めた店が出発点です。
1980年にショート丈のライディングジャケット「ビデイル」、1983年にマーガレット・バブアーがデザインした「ビューフォート」が生まれました。どちらも今の定番です。
代表の1点は、ビデイルをゆったりした身幅に直した【OS BEDALE】(71,500円)です。公式は、6オンスのソーンプルーフワックスコットンを使っていると説明しています。
1974年に英国王室の最初のロイヤルワラントを受け、今の国王の御用達の一覧(Royal Warrant Holders Association)にも名前があります。
日本では、伊藤忠商事が独占輸入販売権を取り、2022年に設立された株式会社Barbour partners Japanが手がけています(報道)。
◎ Barbourが合う人
・着るほど風合いが変わるアウターを育てたい人
・ジャケットの上にもはおれる英国のアウターを探している人
・毎年の手入れも楽しめる人
※ Barbourの公式サイトほか(日本公式サイトの「HISTORY」・「WAX FOR LIFE」・商品ページ、Barbour partners Japanの会社概要、Royal Warrant Holders Association)の2026年10月26日の表示。
11. BARACUTA(バラクータ)|1937年のG9。世界でハリントンジャケットと呼ばれる
バラクータは、1937年にミラー兄弟がマンチェスターで始めたブランドです。ミラー家は1912年から英国でレインウエアを作っていました。
看板のG9は1937年に生まれ、世界では「ハリントンジャケット」と呼ばれています。この名前は、ドラマ『ペイトンプレイス』の登場人物の名から店の表示に使われ、広まりました。
1938年にフレイザー家からタータンの使用の許しを得て、裏地にフレイザータータンを付けた最初のG9ができました。背中の傘のようなヨークと、裾と袖口のリブも特徴です。
代表の1点は、国内正規品と表記されたG9(59,400円、イングランド製)です。2012年からはイタリアのWP Lavori in Corso社がブランドを持っています。
◎ BARACUTAが合う人
・ジャケットの代わりにはおる春・秋のアウターがほしい人
・アイビーにも英国調にも合わせる1着を探している人
・裏地のタータンなど、細部の決まりごとが好きな人
※ BARACUTAの公式サイトほか(公式サイトのAbout・商品ページ、ジャラーナの商品ページ)の2026年10月26日の表示。
12. GLOVERALL(グローバーオール)|英国海軍のダッフルコートを街に持ち込んだ1951年創業の老舗
グローバーオールは、1951年にハロルドとフレダのモリス夫妻が始めたブランドです。戦後、英国国防省から、海軍のダッフルコートを一般の人に売る役目を任されたのが出発点でした(伊藤忠商事の発表)。
定番の「モンティ」の名は、モントゴメリー将軍の愛称から来ています。公式サイトは2026年を創業75周年としています。
代表の1点は、イングランド製のモンティ(94,050円、販売店の表示)です。販売店は、第二次大戦のころに英国海軍が使ったダッフルコートの形を受け継ぐモデルと説明しています。
三陽商会の公式通販には、BAKER STREETとの協業のダッフルコート(176,000円、英国製)もありました。
GLOVERALLのほか、LONDON TRADITIONやINVERTEREなど英国製のダッフルは、ダッフルコートのメンズおすすめブランド15選でまとめてくらべています。
◎ GLOVERALLが合う人
・ダッフルコートを英国の老舗で選びたい人
・ニットやツイードの上に着る冬のコートを探している人
・学生のころのダッフルを大人向けに選び直したい人
※ GLOVERALLの公式サイトほか(公式サイト、伊藤忠商事の発表(2017年11月16日)、ジャラーナの商品ページ)の2026年10月26日の表示。
13. JOHN SMEDLEY(ジョン スメドレー)|30ゲージの細い編み目。薄くて軽い英国のニット
ジョン スメドレーは、1784年にジョン・スメドレーとピーター・ナイチンゲールが、イングランドのダービーシャー州マットロックのリーミルズで始めたニットのブランドです。
日本の公式は、30ゲージのニットをブランドの代名詞のファインゲージ(ハイゲージ)と説明しています。公式のフィットガイドは30ゲージを「薄手かつ軽量」と書いていて、ジャケットの下にも着やすいニットです。
代表の1点は、クルーネックのSCANLAN(58,300円、17色)です。肩や着丈に少しゆとりのある「MODERN FIT」で、ニットポロのKNOLLとDORSETは66,000円でした。10月26日の一覧ではSOLD OUTの表示もあったので、色とサイズの入荷は公式通販で確かめてください。
今の国王と王妃の御用達の一覧(Royal Warrant Holders Association)に、ファインニットの作り手として名前があります。
◎ JOHN SMEDLEYが合う人
・ジャケットの下に着る薄いニットを探している人
・紺やグレーの無地を長く着たい人
・手洗いの手入れを苦にしない人
※ JOHN SMEDLEYの公式サイトほか(日本公式サイトの「STORY」・「FIT GUIDE」・「HOW TO CARE」・直営店一覧、Royal Warrant Holders Association)の2026年10月26日の表示。
14. MARGARET HOWELL(マーガレット・ハウエル)|1枚のシャツから始まった、静かなブリティッシュの日常着
マーガレット・ハウエルは、1970年に美術から服作りに移り、ロンドンで会社を始めたデザイナーのブランドです。1977年に、ロンドンの店で初めてのメンズのコレクションを発表しました。
日本の公式サイトは、服作りの始まりを「ジャンブルセールで見つけた一枚のシャツと一本のチノパン」と紹介しています。装飾をおさえた、無地のシャツやチノパンが得意です。
代表の1点は、マッキントッシュの防水素材「RAINTEC」を使ったコートです。日本の公式サイトのコラムでは、メンズは165,000円と198,000円の2つのモデルが紹介されていて、通販のmix.tokyoでは165,000円(税込)がセール価格として表示されていました。
日本では株式会社TSIの通販「mix.tokyo」で買えます。柄をおさえたトラッドを好む人に向くブランドです。
◎ MARGARET HOWELLが合う人
・柄をおさえた、静かなトラッドを好む人
・シャツとチノパンを上質なもので選びたい人
・マッキントッシュとの協業のコートを探している人
※ MARGARET HOWELLの公式サイトほか(英国公式サイト、日本公式サイトのコラム、mix.tokyoの商品ページ)の2026年10月26日の表示。
15. Paul Smith(ポール・スミス)|3m四方の店から始まった、遊びのある英国クラシック
ポール・スミスは、1970年にイギリスのノッティンガムの、3m四方の小さな店から始まったブランドです。
日本の公式通販は、英国のポール・スミス リミテッド社とのライセンス契約のもと、株式会社ジョイックスコーポレーションが運営しています。
代表の1点は、移動の続く日のためのスーツ「A Suit To Travel In」のジャケット(71,500円)です。段返りの3つボタンで、芯を省いたアンコンの仕立てです。揃いのパンツは37,400円でした。
ジャケットとパンツは上下でも別々でも着られるので、紺ブレの代わりのジャケットとしても使えます。
◎ Paul Smithが合う人
・真面目すぎない英国調のジャケットを探している人
・出張や移動の続く日にもトラッドを着たい人
・小物で色を足したい人
※ Paul Smithの公式サイトほか(日本公式サイトの会社の歴史・ABOUT・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
16. Drake’s(ドレイクス)|ロンドン生まれのネクタイのブランド。トラッドの首元を決める
ドレイクスは、1977年にマイケル・ドレイクがイースト・ロンドンで始めたブランドです。最初はスカーフやショールを作り、やがて手作りのネクタイとチーフに広げました。
シャツは、イングランドのサマセット州チャードにある自社の工場で作っていると公式は説明しています。
日本に公式の店はなく、TOMORROWLANDなどの取扱店で買えます。代表の1点は、英国製のシルクのペイズリー柄のネクタイ(27,500円)で、同じ店のネクタイは27,500〜37,400円でした。
公式サイトは日本への配送もしていて、33,000円以上は送料無料(関税・税金込み)と表示しています。
◎ Drake’sが合う人
・紺ブレやスーツの首元を英国のネクタイで決めたい人
・ネクタイ1本からトラッドを始めたい人
・贈り物にネクタイを選びたい人
※ Drake’sの公式サイトほか(公式サイトのAbout・店舗一覧、TOMORROWLAND公式通販の商品ページ)の2026年10月26日の表示。
マッキントッシュ系の4ブランドの違い|本家・ロンドン・フィロソフィー・ウェザーウェア

トラッドで取り違えやすいのが、マッキントッシュにつながる4つのブランドです。3つは名前にマッキントッシュが入り、Traditional Weatherwearは英国マッキントッシュ社のブランドです。どこが手がけて売っているかと、価格が違います。
| ブランド | 企画・販売(日本) | いつから | ゴム引きコート |
|---|---|---|---|
| MACKINTOSH | 八木通商のグループ(報道)・取扱店 | 1823年(防水生地) | 看板のアイテム |
| Traditional Weatherwear | トラディショナルウェザーウェアジャパン | 1974年 | 始まりのアイテム |
| MACKINTOSH LONDON | 三陽商会(ライセンス) | 2015-16年秋冬 | — |
| MACKINTOSH PHILOSOPHY | 三陽商会 | 2007年秋冬(メンズ) | —(代表はボンディングの生地) |
本家のゴム引きコートがほしいなら、MACKINTOSH(本家)の商品で「ゴム引き」「ボンデッドコットン」などの説明があるかを確かめましょう。
百貨店で通勤用のコートやスーツを選ぶならMACKINTOSH LONDON、10万円以内の英国調のコートならMACKINTOSH PHILOSOPHY、キルティングで気軽に英国のカントリー調を楽しむならTraditional Weatherwear、と分けると選びやすくなります。
【FR・IT】フレンチ・イタリアの軽いトラッドのおすすめブランド4選

ボーダーとカーディガン、アンコンのジャケット、パンツの専門ブランドで作る、軽く着られるトラッドです。英国や米国のトラッドが少し堅く感じる人は、ここから始めると続けやすくなります。
17. SAINT JAMES(セントジェームス)|ノルマンディーの漁師の服から生まれたボーダー「ウェッソン」
セントジェームスは、1850年にフランスのマンシュ県セント・ジェームズ、モン・サン・ミシェル湾の近くの紡績工場から始まったブランドです。
公式は、OUESSANT(ウェッソン)に代表されるコットンのボーダーシャツをブランドのシンボルとしています。ボートネックの長袖で、原形はノルマンディー地方の漁師や船乗りの服です。
代表の1点のウェッソン(17,600円、フランス製)は、ボーダーの一覧がすべて同じ価格でした。紺ブレの下に着ると、フレンチトラッドの組み合わせになります。
日本では2025年7月から、伊藤忠商事が権利を持ち、ベイクルーズの子会社のSaint James Japonが展開しています。直営店は8店です。
◎ SAINT JAMESが合う人
・紺ブレの下に着るボーダーを探している人
・週末に気軽に着るトラッドがほしい人
・長く同じ形を買い足したい人
※ SAINT JAMESの公式サイトほか(日本公式サイトのABOUT US・商品ページ・店舗一覧、FASHIONSNAP(2025年7月3日)、ネットショップ担当者フォーラム)の2026年10月26日の表示。
18. agnès b.(アニエスベー)|スナップのカーディガンで知られる、パリの軽いトラッド
アニエスベーは、1976年にパリのルー・デュ・ジュールに1号店を開いたブランドです。公式は、タイムレスな服で知られるようになったと書いています。
代表の1点は、定番の「カーディガンプレッション」のメンズ(36,300円、日本製)です。1979年に、スウェットシャツの前を開けてスナップボタンを並べたのが始まりと説明しています。
ボーダーの長袖Tシャツ”Chris”は29,700円、スポーツラインのSPORT b.の、恐竜の刺しゅう入りのオックスフォードシャツは19,800円でした。英国や米国のトラッドより線が細く、軽く着られるのがフランスらしいところです。
日本ではアニエスベージャパン株式会社が販売しています。サイズは1・2・3の表記なので、商品ページの採寸表で確かめましょう。
◎ agnès b.が合う人
・ジャケットが堅苦しく感じる人
・カーディガンとボーダーで軽いトラッドを作りたい人
・フランスらしい色づかいが好きな人
※ agnès b.の公式サイトほか(日本公式サイトの会社案内・商品ページ・特定商取引法の表記)の2026年10月26日の表示。
19. EDIFICE(エディフィス)|フレンチマインドの日本のセレクト。紺ブレが4万円台
エディフィスは、ベイクルーズのグループが手がけるセレクトショップとオリジナルのブランドです。公式は「フレンチマインドを通して、洗練された品の良いスタイルを提案」すると書いています。
代表の1点は、Signature Sack ジャケット(49,500円)です。公式は、現代的に仕立てたエディフィスのマスターピースのブレザーと説明していて、キャメルとネイビーがあります。
アンコン仕様で軽く着られ、肩の力の抜けたフレンチトラッドに向きます。イタリア製のジャケット(BRERAS)は73,700円でした。
公式の店舗一覧ではエディフィスを扱う店が17店あり、セレクトショップなので、小物やシャツまで同じ店でそろえられます。
◎ EDIFICEが合う人
・5万円以内で紺ブレを選びたい人
・かっちりしすぎないジャケットがほしい人
・シャツや小物まで1つの店でそろえたい人
※ EDIFICEの公式サイトほか(公式サイトのCONCEPT、ベイクルーズストアの商品ページ・店舗一覧)の2026年10月26日の表示。
20. INCOTEX(インコテックス)|ヴェネツィア生まれのパンツ専業。トラッドの下半身を決める
インコテックスは、1951年にイタリアのヴェネツィアで生まれた、パンツだけを作るブランドです。社是は「SoloPantaloni(パンツ一筋)」と紹介されています。
伊藤忠商事は2020年に、インコテックスを含むスローウエアの日本での独占輸入販売権を取ったと発表しました。
TOMORROWLANDの公式通販では、インコテックスのメンズが58,850〜71,500円で並び、いちばん高いのがグレーなどのN35 ウーステッドフランネル スリムスラックス(71,500円、ポルトガル製)でした。
ジャケットは持っているのにパンツが決まらない人は、ここから選ぶのも手です。サイズはイタリアの表記(44〜52)です。
◎ INCOTEXが合う人
・紺ブレに合わせるグレーのスラックスを探している人
・パンツのシルエットにこだわりたい人
・ジャケットとパンツを別々にそろえたい人
※ INCOTEXの公式サイトほか(TOMORROWLAND公式通販の商品ページ、伊藤忠商事の発表(2020年10月26日)、パリゴのブランド紹介)の2026年10月26日の表示。
フランスのブランドをもっと知りたい人は、フランスのメンズブランドの記事もあわせてどうぞ。
【JP】日本のトラッドのおすすめブランド5選|アイビーを広めたVANとセレクトショップ

日本のトラッドは、1960年代にアイビーを広めたVANが土台を作り、今はセレクトショップが英米の服をもとにしたオリジナルを作っています。
日本にアイビーを広めたVAN、アメリカの古き良き服を作るBEAMS PLUS、大人の紺ブレのBrilla per il gusto、セレクトのTOMORROWLANDとSHIPSの5つを紹介します。
21. VAN(ヴァン)|日本にアイビーを広めたVAN。丸VANの金ボタンの紺ブレ
公式は「1948年に誕生したVAN。」と書き、1950年代からアメリカの文化を取り入れて、日本にアメリカントラディショナルを広めたと紹介しています。
文藝春秋の記事によると、創業者の石津謙介は1951年に独立して石津商店(のちのVANヂャケット)を作りました。1960年代には「アイビールック」「みゆき族」が生まれ、公式は「T.P.O」という考え方を広めたとしています。
代表の1点は、段返りブレザー(77,000円)です。毛芯の仕立てで、丸VANの刻印が入った金ボタンの3つボタン(中の1つを留める)です。USオックスフォードのボタンダウンシャツは16,500円でした。
公式のABOUTは、1965年に発刊された写真集『TAKE IVY』も紹介しています。公式の店舗一覧は24店で、パートナーショップが5店あります。
◎ VANが合う人
・日本にアイビーを広めたブランドの紺ブレを着たい人
・金ボタンのブレザーを探している人
・アイビーの歴史ごと楽しみたい人
※ VANの公式サイトほか(公式サイトのトップ・ABOUT・商品ページ・店舗一覧、文藝春秋「文春写真館」(2014年12月1日))の2026年10月26日の表示。
22. BEAMS PLUS(ビームス プラス)|「永年着られる飽きのこない本物の男服」。アメリカのよかった頃のスタイル
ビームス プラスは、1999年に「永年着られる飽きのこない本物の男服」をコンセプトに始まったBEAMSのレーベルです。公式は「アメリカがもっとも良かった頃のスタイル」を提案するとしています。
代表の1点は、ボタンダウンシャツのB.D. Oxford(11,000円)です。1960年代のアメリカのトラッドのシャツをもとに、兵庫県西脇市で織ったスーピマコットンのオックスフォードを使った日本製です。
白・ピンク・黄・青の4色で、XS〜XXLまであります。新着の一覧には、ハリスツイードのコートなどの冬のアイテムも並んでいました。
ビームス プラスの名前の付いた店は原宿・丸の内・大阪の3店で、取扱店は国内に54店あります。
◎ BEAMS PLUSが合う人
・1万円台でボタンダウンの名品を選びたい人
・アメトラのシャツを日本製で選びたい人
・古着のような雰囲気のトラッドが好きな人
※ BEAMS PLUSの公式サイトほか(BEAMS PLUSのブランドページ・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
23. Brilla per il gusto(ブリッラ ペル イル グスト)|ビームスの大人のレーベル。上質な紺ブレをイタリア調で
ブリッラ ペル イル グストは、2003年に始まったBEAMSのレーベルです。公式は、趣味や遊びに情熱を注ぐ大人が、さらりと着こなせる服を提案すると書いています。
代表の1点は、BEAMS創業50周年の別注のネイビーブレザー(154,000円)です。仕立てはリングヂャケットで、生地はフランスのDORMEUILの4PLYを使った日本製です。
ジャケットの一覧は99,000〜253,000円で、シャツは25,300〜26,400円でした。イタリアの生地や仕立てを使った、色気のあるトラッドが得意です。
別注品は数が限られ、10月26日の時点で残りはサイズ50の1点でした。紺のジャケットなら、ゼニアの生地のダブルのジャケット(121,000円)もありました。
◎ Brilla per il gustoが合う人
・10万円を超える上質な紺ブレを選びたい人
・イタリアの生地や仕立てが好きな人
・仕事着に少し華やかさを足したい人
※ Brilla per il gustoの公式サイトほか(BEAMSのブランドページ・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
24. TOMORROWLAND(トゥモローランド)|1978年創立。オリジナルとセレクトでトラッドを全身そろえる
株式会社トゥモローランドは、1978年7月20日に創立した日本のアパレルです。オリジナルのブランドと、世界から仕入れたブランドの両方を売っています。
代表の1点は、スーパーファインメリノウールのクルーネックニット(24,200円、12色)です。手洗いもでき、ジャケットの下に着るニットとして使いやすい1枚です。
TOMORROWLAND MENの一覧では、ジャケットが27,500〜110,000円、プルオーバーのニットが22,000〜35,200円、チノが19,800〜24,200円でした。
公式通販では、この記事で紹介したマッキントッシュやインコテックス、ドレイクスのネクタイも扱っています。1つの店で英国・イタリアのブランドまでそろえられるのが便利です。
◎ TOMORROWLANDが合う人
・ニットからジャケットまで1つの店でそろえたい人
・海外のトラッドのブランドを日本の店で選びたい人
・2万円台で上質なニットを探している人
※ TOMORROWLANDの公式サイトほか(会社概要、公式通販の商品ページ・一覧)の2026年10月26日の表示。
25. SHIPS(シップス)|上野アメ横の三浦商店から。「STYLISH STANDARD」のトラッド
シップスは、1952年に上野のアメ横で開いた「三浦商店」から始まり、1975年に会社を設立、1977年に1号店の「SHIPS 銀座店」を開きました(50周年のプレスリリース)。
SHIPSのレーベルは、トラディショナルな要素を今日的に表した「STYLISH STANDARD」をコンセプトにしています。
代表の1点は、アイロンがけの楽なオックスフォードのワイドカラーシャツ(16,500円)です。ドルモアのアランニット(51,700円)や、別注のセントジェームスのボーダー(19,800円)も並んでいました。
2025年の50周年の限定品には、TICCAのブレザー(46,200円)も出ていました。仕事でも休日でも着られる、肩の力の抜けたトラッドが得意です。
◎ SHIPSが合う人
・きれいめのシャツで、通勤からトラッドを始めたい人
・別注のセントジェームスなど、セレクトの品を選びたい人
・銀座の老舗のセレクトで買いたい人
※ SHIPSの公式サイトほか(会社概要、SHIPSレーベルのページ、50周年のプレスリリース(2025年2月14日)、公式通販の一覧)の2026年10月26日の表示。
セレクトショップの選び方はメンズのセレクトショップ、日本製の服にしぼるなら日本製のメンズブランドの記事も参考にしてください。
【SHOES】トラッドの足元を決める靴のおすすめブランド8選

トラッドは足元で決まる、と言われるほど靴が大切な系統です。ペニーローファー、プレーントゥ、カントリーブーツの3つが基本になります。
アメリカのAldenとG.H.BASS、日本のREGAL、フランスのJ.M. WESTON、英国のTricker’s・Church’s・SANDERS・JOHN LOBBの8つを、価格の手ごろな順に近い並びで紹介します。
26. REGAL(リーガル)|1961年に日本へ。アイビーと歩んだ2504のプレーントゥ
リーガルは、1880年にアメリカのマサチューセッツ州で生まれたブランドです。1961年に日本製靴(今のリーガルコーポレーション)がアメリカの会社と技術導入の契約を結び、日本での生産と販売が始まりました。
1990年に「リーガル」の商標権を取り、同じ年に社名をリーガルコーポレーションに変えています。
代表の1点は、1969年に登場し、アイビーファッションとともに広まった2504のプレーントゥ(39,600円)です。グッドイヤーウエルト式の日本製で、底は合成底です。
ローファーの2177BMは37,400円でした。公式は、スポーツブランドのスニーカーより1.0〜2.0cm小さめのサイズをすすめています。
◎ REGALが合う人
・4万円以内でトラッドの革靴をそろえたい人
・日本製で、修理しながら履きたい人
・アイビーの定番のプレーントゥがほしい人
※ REGALの公式サイトほか(リーガルコーポレーションのブランド紹介・沿革・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
27. G.H.BASS(ジーエイチバス)|米国公式が「歴史で最初のペニーローファー」とするウィージャンズ
G.H.BASSは、1876年にジョージ・ヘンリー・バスがアメリカのメイン州ウィルトンで始めた靴のブランドです。
1936年に、米国の公式が「歴史で最初のペニーローファー」とする「ウィージャンズ」を出しました。アイビーの足元の定番になったローファーです。
代表の1点は、1936年に生まれたウィージャンズの流れをくむLARSON(ラーソン、通常価格39,600円)です。旧モデルのクッション性を高めた「ヘリテージモデル」で、ハイシャインレザーを使っています。
日本では株式会社ジー・エム・ティーが取り扱い、2026年は創業150周年とウィージャンズの90周年の限定モデルも出ています。
◎ G.H.BASSが合う人
・アイビーの足元をローファーで決めたい人
・4万円以内でアメリカのローファーを選びたい人
・白いソックスとローファーの組み合わせが好きな人
※ G.H.BASSの公式サイトほか(米国公式「Our Story」、GMTの会社概要・ブランドページ・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
28. SANDERS(サンダース)|1873年の兄弟の工場。英国国防省のサプライヤーが作るミリタリーの靴
サンダースは、1873年にウィリアムとトーマスのサンダース兄弟が、イングランドのラシュデンで設立した靴の会社です。
公式は、英国国防省(MOD)への公式のサプライヤーと書いていて、ミリタリーシューズの記録をもとにしたコレクションを作っています。
代表の1点は、ミリタリーダービー(1128B、69,300円)です。磨き込んだポリッシュドレザーのグッドイヤー製法で、10月26日の時点では在庫切れ(入荷しだい発送)でした。
ミリタリーコレクションの靴は66,000〜99,000円で、この記事の英国靴の中では手に取りやすい価格です。
◎ SANDERSが合う人
・初めての英国靴を7万円前後で選びたい人
・光る革のダービーでトラッドを締めたい人
・ミリタリーの背景のある靴が好きな人
※ SANDERSの公式サイトほか(日本公式サイトのABOUT・商品ページ・特定商取引法の表記)の2026年10月26日の表示。
29. Tricker’s(トリッカーズ)|ノーサンプトンの1829年創業。王室御用達のカントリーブーツ
トリッカーズは、1829年にイングランドのノーサンプトンで創業した靴のブランドです。
公式によると、1989年に当時のプリンス・オブ・ウェールズからロイヤルワラントを受け、のちにチャールズ3世国王からも受けました。
代表の1点は、カントリーブーツのSTOW(通常価格143,000円)です。1937年にジョージ6世の戴冠を記念して作ったラストの1つ「4497S」を使っていると公式は説明しています。
カントリーシューズのBOURTONは132,000円でした。東京・青山の店は、創業190周年の2019年に開いています。
◎ Tricker’sが合う人
・ツイードやコーデュロイに合う頑丈な靴がほしい人
・英国の王室御用達の靴を履きたい人
・雨の日も履けるブーツを探している人
※ Tricker’sの公式サイトほか(英国公式のジャーナル(ロイヤルワラント・東京店・STOW)、GMTの会社概要・商品ページ)の2026年10月26日の表示。
30. J.M. WESTON(ジェイエムウエストン)|リモージュの靴。#180はフレンチトラッドのローファー
ジェイエムウエストンは、1891年にフランスのリモージュで生まれた靴のブランドです。日本の公式サイトは「1891年創業、フランスの老舗シューメーカー」と紹介しています。
代表の1点は、1946年に生まれた#180のシグニチャーローファー(165,000円)です。グッドイヤー製法のリモージュ製で、ソールにはフランスのタンナーのベジタブルタンニンなめしの革を使っています。
ローファーの一覧は137,500〜275,000円でした。#180は、靴の幅(ウィズ)を最大でA〜Fの6種類そろえていて、Dを標準としています。
公式は、靴とベルトは注文のときのサイズ交換を2回まで受けると案内しています(お客様都合の送料は自己負担)。
◎ J.M. WESTONが合う人
・フレンチトラッドの足元を1足で決めたい人
・足の幅に合わせてローファーを選びたい人
・細身のパンツに合う上品なローファーを探している人
※ J.M. WESTONの公式サイトほか(欧州公式の「History」、日本公式通販の商品ページ・配送の案内)の2026年10月26日の表示。
31. Church’s(チャーチ)|1873年に最初の工場。1945年から英国で愛用されてきたConsul
チャーチの公式の歴史は、1617年にアンソニー・チャーチがノーサンプトンで靴作りを始めたことにさかのぼります。1873年に、トーマスが家族と最初のチャーチの工場を開きました。
1999年にプラダのグループに入っています。
代表の1点は、1945年から英国で愛用されてきたというConsulのオックスフォード(Consul R 2.0、203,500円)です。公式は、ダブルステッチのキャップトゥと、返りのよいグッドイヤー製法を特徴にあげています。
公式通販のConsulのページでは、靴が156,200〜214,500円で並んでいました(一部)。黒のキャップトゥは、スーツにも紺ブレにも合わせられる1足です。
◎ Church’sが合う人
・スーツに合う英国のオックスフォードを探している人
・冠婚葬祭まで使える黒の革靴がほしい人
・英国靴の定番を正規店で選びたい人
※ Church’sの公式サイトほか(公式の「History」、日本公式通販の商品ページ)の2026年10月26日の表示。
32. Alden(オールデン)|1884年創立。990はオールデンでもっとも有名なモデルの一つ(ラコタ)
オールデンは、1884年にアメリカのマサチューセッツ州ミドルボロウで創立した靴のブランドです。日本の輸入総代理店のラコタは、オールデンの靴をアメリカントラッドを語るうえで欠かせない存在と紹介しています。
1970年代には、医療用の矯正靴が、その履き心地からファッションの場でも評価されたと説明されています。
代表の1点は、990(クリッパーオックスフォード、236,500円)です。米国ホーウィン社のシェルコードバンを使い、バリーラストで作るアメリカ製です。
LAKOTA HOUSEで見たオールデンの価格は181,500〜253,000円でした。サイズはUS表記で、サイズガイドではUS 5 1/2が23.5cm、US 11が29cmです。
◎ Aldenが合う人
・一生履くつもりの革靴を1足選びたい人
・コードバンの艶を育てたい人
・アメトラの足元を本物でそろえたい人
※ Aldenの公式サイトほか(LAKOTA HOUSEのブランドページ・会社概要・商品ページ・店舗一覧)の2026年10月26日の表示。
33. JOHN LOBB(ジョンロブ)|エルメスのグループのジョンロブ。ノーザンプトンで190の工程
ジョンロブは、1866年にロンドンのリージェント・ストリートにビスポーク(注文靴)の店を開いた靴の作り手です(Fashion Press)。1976年にエルメスのグループに入り、今の日本の直営店と公式通販で売る既製靴のジョンロブになりました。
ロンドンの注文靴の店は、エルメスのグループとは別の会社(John Lobb Ltd)として続いていて、英国王室のロイヤルワラントを持つのはこのロンドンの会社です。同社の沿革によると、1976年にエルメスに売られたのはパリの支店でした。日本で買えるジョンロブを王室御用達と考えないよう、気をつけましょう。
代表の1点は、ローファーのLOPEZ(ロペス、283,800円)です。公式は、イギリスのノーザンプトンで190の工程を経て、数週間かけて手作業で作ると説明しています。
日本の公式通販の靴は91点で、CITY IIの240,900円から40万円を超えるモデルまで並んでいました。110,000円以上の注文は送料無料です。
◎ JOHN LOBBが合う人
・靴にお金をかけて、トラッドの完成形をめざしたい人
・ローファーを英国の工場の手仕事で選びたい人
・修理しながら長く履く1足を探している人
※ JOHN LOBBの公式サイトほか(日本公式通販の商品ページ、Fashion Press(2026年7月4日)、John Lobb Ltd(ロンドン)の沿革、Royal Warrant Holders Association)の2026年10月26日の表示。
ローファーをもっとくらべたい人はメンズローファーのおすすめブランドの記事で、ここで紹介していないブランドもまとめています。
紺ブレ・ツイードのジャケットはオーダーで作る|Suit Ya・HANABISHI

トラッドのジャケットは、肩と袖が体に合っているかで見え方が変わります。既製服で肩や袖が合わない人は、オーダーで作るのも手です。
ここでは、ネットで注文できるSuit Yaと、1935年創業で店で採寸するHANABISHIの2つを紹介します。
Suit Ya(スーツヤ)|ネットで注文するオーダージャケット
Suit Yaのオーダージャケットは、公式サイトの生地の一覧に310点が並び、セール価格は24,800円からでした(2026年10月26日)。
紺の無地なら、イタリアのGUABELLOのウール100%の生地が41,800円です。英国調にするなら、DRAGOのSuper140のフランネル(グレーの無地)が63,000円で、公式は「フランネル独特の、見た目の鮮やかさ、ふんわりとした触り心地」と説明しています。
公式サイトは、追加費用なし、送料無料、初回の1着は1回サイズ直しができる「ジャストサイズ保証」と案内しています。届くまでの目安は10月26日の表示で25日、エクスプレス便なら17日でした(よくある質問のページでは発送まで約30日)。
HANABISHI(ハナビシ)|1935年創業、店で採寸する国内縫製のオーダー
HANABISHIのオーダージャケットは、シングル段返り3ボタンのジャケット(腰のポケットが外付け)が66,000円です。段返りの3つボタンは、アイビーの紺ブレと同じ形です。
胸ポケットを外付けにした段返り3ボタンには、エルボーパッチを付けるオプションもあります。生地は3,000種類以上で、採寸では15か所を測ります。
袖口の本切羽(2,200円)や、芯を省いたアンコンの仕立て(3,300円)は別料金のオプションです。店舗は札幌から関東、東海などに並んでいます。
◎ オーダーのジャケットが合う人
・既製服だと肩や袖が合わない人
・金ボタンやパッチポケットなど、細部まで選びたい人
・同じ紺ブレを長く着たい人
※ Suit Ya・HANABISHIの公式サイトの2026年10月26日の表示です。価格は税込で、Suit Yaはセール中の価格です。
オーダースーツもくらべるなら、メンズスーツのおすすめブランドの記事で、Suit YaやHANABISHIのスーツを紹介しています。
【1万円台から】ユニクロ・ORIHICAで始めるトラッド

トラッドの名門は高いイメージがありますが、形さえ押さえれば、手ごろなブランドでも始められます。ボタンダウンと紺のジャケットを1万円前後でそろえる方法です。
ユニクロ|ボタンダウンと紺ブレが合わせて1万円台
ユニクロの「ファインクロスオックスフォードシャツ/ボタンダウン」は3,990円、ジャケットの「感動ブレザー」は6,990円でした(どちらも税込、公式サイトの価格データ)。合わせて10,980円で、ボタンダウンと紺のブレザーがそろいます。
10月26日に見た感動ブレザーは、男女兼用のネイビーで、ボタンはJW ANDERSONのロゴ入りのメタルボタンのモデルでした。XS〜4XLまであり、「袖丈着丈短め」のモデルも同じ価格です。XS・XXL・3XL・4XLはオンラインストアだけの取り扱いです。
ORIHICA(オリヒカ)|AOKIのビジネスの服でトラッドの土台を作る
ORIHICAは、株式会社AOKIが運営するブランドです。AOKIホールディングスの有価証券報告書の沿革では、2000年に開いたスーツの店「スーツダイレクト」が、2004年にORIHICAになりました。
ビジネスカジュアルのシャツやニットが数千円から選べ、通勤の服をトラッドに寄せる土台作りに向きます。全国の店で試着できるのも便利です。
※ ユニクロの価格は公式サイトの2026年10月26日の表示。ORIHICAの店舗や価格はビジネスカジュアルのメンズブランドの記事でくわしく紹介しています。
【価格の比較】33ブランドの代表の1点と、予算別のそろえ方

33ブランドの代表の1点の価格を、安い順に1本のグラフにしました。シャツからコート、靴までアイテムが違うので、ブランドの格付けではなく、「そのブランドで最初の1点を買うといくらか」の目安として見てください。
33ブランドの代表の1点の真ん中(中央値)は71,500円でした。10万円未満が23ブランド、10万円以上が10ブランドです。
10万円を超えるのは、BURBERRY・Aquascutum・MACKINTOSH・MARGARET HOWELLのコートと、JOHN LOBB・Alden・Church’s・J.M. WESTON・Tricker’sの靴、Brilla per il gustoのブレザーです。この記事の33ブランドでは、高いものはコートと靴に集まりました。
予算別のそろえ方(編集部の組み合わせ)
この記事のブランドの代表の1点を使って、予算ごとの組み合わせを作りました。どれもボタンダウン・ジャケット・靴の3つのどれかから始める組み合わせです。
最初の1年は約1万円〜5万円の組み合わせで着こなしを覚え、よく着るアイテムから買い替えていくと、むだが出にくくなります。トレンチコートや英国の革靴は、ジャケットとシャツがそろってから足すと、合わせる服に困りません。
【注意点】高いトラッドの服を買う前に
・並行輸入の品は、国内の正規の窓口の修理や手入れのサービスを受けられないことがある
・英国やフランスのサイズ表記(UK・36〜42・T0〜T7など)は、日本の表記と違う
・税込の明記がない公式通販もある(BURBERRY・Paul Smithなど)
・セールの表示と通常価格が同じページに出ることがある(GMTなど)
【季節】気温で選ぶトラッドのアウター|G9からダッフルまで

トラッドのアウターは、生地の厚さで着られる季節がはっきり分かれます。東京の月ごとの気温の平年値に、アウターの目安を重ねました。
| 東京の月 | 平均気温 | トラッドのアウターの目安(編集部) |
|---|---|---|
| 10月 | 18.0℃ | G9(ハリントン)、ジャケット1枚、カーディガン |
| 11月 | 12.5℃ | ワックスジャケット、キルティング、ステンカラー、トレンチ |
| 12月 | 7.7℃ | ゴム引き・ウールのステンカラー、ダッフルコート |
| 1〜2月 | 5.4〜6.1℃ | ダッフルコート、厚手のウールのコート+ハイゲージのニット |
| 3月 | 9.4℃ | トレンチ、ステンカラー、ワックスジャケット |
| 4月 | 14.3℃ | G9、ジャケット1枚 |
※ 気温は気象庁の平年値。アウターの目安は編集部の見方で、体感や着る場面で変わります。


11月の平均気温は12.5℃で、2025年の家計調査でもジャケットとコートの支出が11月にいちばん大きくなっていました。トレンチやワックスジャケットは、11月ごろから出番が増えます。
アウターをもっとくらべたい人は、30代メンズのアウターブランド、高級ダウンのメンズブランド、ミリタリーブランドの記事もあわせてどうぞ。
【年代別】20代・30代・40代・50代・60代のトラッドの取り入れ方

トラッドは年齢を選ばない系統ですが、全身に占める分量や、選ぶ価格は年代で変えると自然に見えます。編集部の目安をまとめました。
20代のトラッド

20代は、全身をトラッドにすると制服のように見えやすい年代です。ボタンダウンにデニム、チノにローファーのように、1点だけトラッドを混ぜると今っぽく着られます。20代メンズのおすすめブランドの記事もあわせてどうぞ。
30代のトラッド

30代は、紺ブレとボタンダウンの上下をそろえても浮かなくなる年代です。仕事と休日の両方で着られる紺のジャケットを、最初の大きな買い物にするとよいでしょう。30代メンズのおすすめブランドの記事も参考になります。
40代のトラッド

40代は、コートと靴に予算をかけると全身が格上げされます。英国のステンカラーやトレンチ、グッドイヤーの革靴は、何年も着られるので、1年あたりの費用で考えると無理がありません。40代メンズのおすすめブランドの記事もあわせてご覧ください。
50代のトラッド

50代は、柄を減らし、生地のよさで見せる方向が合います。フランネルのパンツ、30ゲージのニット、ワックスジャケットなど、素材の名前で選べるアイテムが向きます。50代メンズのおすすめブランドの記事も参考にしてください。
60代以降のトラッド

60代以降は、紺・グレー・茶の3色までにしぼると、トラッドの形のよさが生きます。着脱しやすい前開きのカーディガンやローファーも取り入れやすいアイテムです。60代メンズのおすすめブランド、70代・80代メンズのおすすめブランドの記事もあわせてどうぞ。
トラッドの服をコーデごと選びたい人には、通販のAUENも使えます。
【コーデと配色】通勤・休日・式のトラッドの組み立て方

同じ紺ブレとボタンダウンでも、重ねる服と靴を変えるだけで、場面に合わせられます。3つの場面の組み立て方と、トラッドの配色の基本をまとめました。



色は全身で3色まで、柄は1つまで

トラッドは形が決まっているぶん、色や柄を増やすと形のよさが見えにくくなります。上下と靴で3色まで、チェックやストライプなどの柄は全身で1つまで、と決めておくと迷いません。
靴とベルトの色をそろえる
茶の靴には茶のベルト、黒の靴には黒のベルトを合わせると、足元と腰まわりがつながって見えます。革の小物をそろえたい人は、革財布のおすすめブランドの記事で、ブライドルやコードバンの財布も紹介しています。
仕事の服をトラッドに寄せたい人は、ビジネスカジュアルのメンズブランドやきれいめ・シンプルなメンズブランドの記事もあわせてどうぞ。
【手入れ】トラッドの服と靴を長く着るための早見表

トラッドの服は、手入れをすると何年も着られるものが中心です。各ブランドの公式の案内から、手入れの方法を1枚の表にしました。
| アイテム | 手入れ(公式の案内) | ブランド |
|---|---|---|
| ボタンダウンシャツ | 洗濯機で洗える。洗濯ネットを使い、柔軟剤は使わない。アイロンは低温 | BROOKS BROTHERS |
| ハリスツイードのジャケット | ドライクリーニングのみ | BROOKS BROTHERS |
| ウールのニット(30ゲージ) | ドライクリーニングをすすめる。家では30℃前後で押し洗い、脱水30秒、平干し、たたんで保管 | JOHN SMEDLEY |
| ワックスジャケット | リワックスは着る頻度しだいで年1回が目安。汚れは冷たい水とスポンジで、お湯と石けんは使わない | Barbour |
| トレンチコート(ギャバジン) | 専門業者のドライクリーニング | BURBERRY |
| ボーダー(ウェッソン) | 洗濯や時間で、着丈・袖丈が縦に2センチ前後縮む | SAINT JAMES |
| G9(ハリントン) | 30℃以下のデリケートコースで洗濯機洗い可、単独で洗う。プロのドライクリーニングも可 | BARACUTA |
| 革靴(ミリタリーダービー) | ブラッシングのあと、少量の水を含ませた柔らかい布で磨くと光沢が保てる | SANDERS |
※ 各ブランドの公式サイト・商品ページの2026年10月26日の表示。洗濯表示は商品ごとに違うので、買った服のタグで確かめてください。
手入れの手間がかかるアイテムには、ワックスジャケットやグッドイヤーの革靴のように、直しながら長く使えるものがそろいます。最初はシャツとボーダーのような手軽なものから始め、慣れてきたらワックスジャケットや革靴に進むと、手入れも楽しみになります。
トラッドの服はどこで買う?公式・百貨店・セレクト・通販の使い分け

同じブランドでも、買う場所によって、試着のしやすさ、修理や手入れのサービス、価格が変わります。
| 買う場所 | よいところ | 気をつけること | この記事の例 |
|---|---|---|---|
| ブランドの直営店・公式通販 | 修理・手入れの相談がしやすい。在庫と価格が分かる | 店のない地域もあるブランドがある | BROOKS BROTHERS・Barbour・JOHN SMEDLEY |
| 百貨店 | 日本で手がけるブランドを、試着しながら選べる | 取り扱う売り場がブランドで違う | J.PRESS・MACKINTOSH LONDON |
| セレクトショップ | 英国・イタリアのブランドを日本の店で選べる | 取り扱いは季節で変わる | TOMORROWLAND(MACKINTOSH・INCOTEX・Drake’s) |
| 正規取扱店・販売店の通販 | 日本に公式の店がないブランドも買える | 正規品の表記や返品の条件を確かめる | BARACUTA・GLOVERALL |
| 楽天市場・Amazon | ポイントがつき、くらべやすい | 並行輸入品や古い年のモデルもまじる | 検索のリンクを各ブランドの章に掲載 |
長く手入れしながら着るものは、正規の窓口で買うのが安心です。Barbourの2023年10月13日のお知らせでは、国内の正規代理店で買ったもの以外のワックスジャケットはリワックスを受け付けていないと案内していました。
通販サイトの選び方は、メンズファッション通販サイトのランキングの記事でまとめています。
トラッド選びでよくある失敗5つと、避け方

トラッドの服で起きやすい失敗を、5つにまとめました。どれも、買う前に知っておけば避けられます。
とくに②の肩は、トラッドの見え方を大きく左右します。既製服で肩が合わないなら、Suit YaやHANABISHIのオーダーも選べます。
【よくある質問】トラッド系メンズブランドのQ&A

トラッドとアイビーはどう違う?
トラッドは伝統的な装い全体を指す広い言葉で、アイビーはその中の、アメリカ東部のアイビー・リーグの学生の服装をもとにしたスタイルです。ボタンダウンや3つボタンのジャケットが代表です。
ブリティッシュトラッドの代表的なブランドは?
この記事では、BURBERRY・Aquascutum(トレンチ)、MACKINTOSH(ゴム引き)、Barbour(ワックスジャケット)、JOHN SMEDLEY(ニット)、Tricker’s・Church’s(靴)などを紹介しています。
トラッドを始めるなら、最初に何を買う?
ボタンダウンシャツか、ローファーがおすすめです。手持ちの服に合わせやすく、1〜4万円台で選べます。この記事の「迷ったらこの3着」では、ボタンダウン・紺のジャケット・ローファーを選びました。
トラッドの服は安く始められる?
ユニクロのボタンダウン(3,990円)と感動ブレザー(6,990円)なら、合わせて1万円台でそろいます。形を覚えてから、よく着るアイテムを名門のブランドに買い替えるのも手です。
マッキントッシュ系のブランドはなぜ4つある?
英国の本家のMACKINTOSHと、同じ英国マッキントッシュ社のブランドのTraditional Weatherwearに加え、日本の三陽商会がMACKINTOSH LONDONとMACKINTOSH PHILOSOPHYを手がけているためです。くわしくは「マッキントッシュ系の4ブランドの違い」の章で整理しています。
紺ブレはどこで買うのがいい?
既製ならVAN(77,000円)、EDIFICE(49,500円)、Brilla per il gusto(154,000円)などがあります。肩が合わないならSuit Ya(紺の生地で41,800円、10月26日のセール価格)やHANABISHI(段返り3ボタンで66,000円)のオーダーも選べます。
トレンチコートはバーバリーとアクアスキュータムのどちらがいい?
どちらも英国の老舗で、BURBERRYはギャバジン、Aquascutumは防水加工をしたウールの特許で知られます。代表の1点は、BURBERRYのケンジントンが385,000円、AquascutumのKINGSWAYが297,000円です。百貨店で両方を試着してくらべるのがおすすめです。
英国王室御用達のブランドはどれ?
Royal Warrant Holders Associationの一覧では、この記事のBarbour・JOHN SMEDLEY・BURBERRYが今の国王の御用達、Tricker’sが国王の皇太子時代のワラントとして載っています。ジョンロブは、ロンドンの注文靴の店(John Lobb Ltd)がワラントを持ち、日本の直営店で売るエルメスのグループのJOHN LOBBとは別の会社です。
ボタンダウンシャツは誰が作った?
BROOKS BROTHERSの米国の公式サイトは、1900年にボタンダウンの襟を売り出したと紹介しています。創業者の孫が1896年に英国で見たポロの試合が着想のもとです。
ハリスツイードの本物の見分け方は?
ハリスツイード協会(Harris Tweed Authority)が検査に合格した生地に付けるオーブのマークが目印です。1993年の法律で、アウター・ヘブリディーズで染めて紡いだ新毛を、島の人が家で手織りし、島で仕上げたものと定められています。
ワックスジャケットの手入れは大変?
Barbourは、着る頻度や使い方しだいで年1回のリワックスを目安にしています。自分で塗るほか、代官山店・堀江店などでリワックスを受け付けています。汚れは冷たい水とスポンジで落とします。
英国靴とアメリカの靴の違いは?
この記事では、英国はTricker’sのカントリーブーツやChurch’sのオックスフォードのようなきちんとした靴、アメリカはG.H.BASSのペニーローファーやAldenのコードバンの靴が代表です。グッドイヤー製法なら、どちらも底を替えて長く履けます。
トラッドは何歳から着られる?
編集部は、年齢を選ばずに着られる系統と考えています。20代は1点から、30代で上半身をそろえ、40代以降はコートと靴に予算をかける、と分量を変えると自然に見えます。
トラッドが古臭く見えるのはなぜ?
編集部の考えでは、柄の重ねすぎと、体に合わないサイズが主な理由です。柄は全身で1つまで、色は3色まで、肩の合う服を選ぶと、今の服として着られます。
フレンチトラッドのブランドは?
この記事では、SAINT JAMES(ボーダー)、agnès b.(カーディガン)、J.M. WESTON(ローファー)、日本のEDIFICE(フレンチマインドのセレクト)を紹介しています。
まとめ|トラッド系ブランドは「どの国の、どのアイテムから」で選ぶ

トラッド系のメンズブランド33選を、アメリカ・英国・フランスとイタリア・日本・靴の5つのグループに分けて紹介しました。

ボタンダウンと紺ブレのアメトラならBROOKS BROTHERS・J.PRESS・VAN・BEAMS PLUS、トレンチとワックスの英国ならBURBERRY・Aquascutum・Barbour・MACKINTOSH、軽いフレンチならSAINT JAMES・agnès b.、足元はREGAL・G.H.BASSから英国の名門の靴まで、が候補です。
トラッド以外の系統も知りたい人は、メンズファッションの系統一覧の記事で、きれいめ・アメカジ・ワーク・ミリタリーなどの違いを図にしています。
流行に左右されないトラッドの服は、選んだ1着を何年も着るほど、その人らしさが出てきます。最初の1着を、国とアイテムから決めて選んでみてください。
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